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スーツが描けないあなたへ!スーツの基本と描き方解説

こんにちは!曽田 照夫です。
今回は描けそうで描けないスーツについて記事を書いてみます!
普段着ているものですが、よく見ると・調べると奥が深すぎて驚きました。

それでは順番に見ていきましょう!

ジャケット

まずスーツとは、共布で構成された「ひと揃いの服」を指すそうです。

ジャケット・ベスト・ズボンでスリーピース。
ジャケット・ズボンでツーピース。

ここではツーピーススーツを見ていきます。

ジャケット前面・全体像

01スーツ前面

ゴージライン

シャツの襟の中央にこのラインが来るのが王道だそうですが、ハイゴージと呼ばれるものとローゴージと呼ばれるものがあり、流行によっても高さが多少変わるそうです。
現在はハイゴージが主流だとか。

ポケット

ポケットに掛かるフラップ(蓋)は、ポケットの中にホコリが入らないようについているとか。
屋内ではポケットの中にしまうルールもあるそうですが、現代ではあまり関係ないですかね。

ポケット
通常のポケットの上にある小さいポケットはチェンジポケットと呼ばれ、小銭入れの名残だそうです。

ラペル

襟のこと。
03ラペル
・ノッチド・ラペル・・・直線的。主流の形です。
・ピークド・ラペル・・・下襟の先が上向きになっているタイプ。ダブルのスーツに多い形です。
・他にも色々な形があります。

フラワーホール

2cm幅くらい。第一ボタンの名残。
ここにバッジとか挿しますね。

胸ポケット

胸ポケットの端、3分の1~4分の1ほどはラペルに隠れます。
(隠れないタイプもあります。)

掛けボタンについて

ボタンは基本的には絞り(ウエストライン)の延長線上に掛ける用のボタンが配置されています。

・ジャケットに2つボタンがある場合は、上のボタンが掛ける用。
・段返り(一番上のボタンが襟裏に隠れているタイプ)の3ボタンは、真ん中1つ掛け。
・通常の3ボタンは、上2つ掛け。
・スリーピースはジャケットを全開にし、ベストの一番下のボタンだけ外すのが最も美しいスタイルだそうです。

Vゾーン

2つボタンの方がVの開きが広くなり、3つボタンはVゾーンが狭めになります。

シングルのスーツとダブルのスーツの違い

シングルとダブル

シングル

ボタンの並びが一列のスーツ。定番の形ですね。
フロントカット(ジャケットの合わせの裾)は少し丸みを付けたレギュラーカットが多いです。
(さらに曲線がかるものはラウンドカットです。)

ダブル

ボタンが二列で、前面を大きく重ねるタイプです。
フロントカットはスクエアカットになっていることが多いです。

ジャケット背面・全体像

02スーツ背面・側面

スリット

04ジャケットのスリット
スリットのないノーベント
中央にスリットが入ったシングルベント
両サイドにスリットが入ったサイドベンツがあります。

着丈

尻を覆うほどの長さです。(4分の3隠れ~全隠れ。)

ショルダーライン

ショルダーライン
イギリス系、アメリカ系、イタリア系などスーツの系統によっても変わってきます。

袖口のボタン

袖口のボタン
3つまたは4つボタンが主流です。
ボタン同士が重なるように縫われたタイプはキッシングボタンといい、小柄な人にも似合うデザインだそうです。

裏地

裏地
サマースーツは総裏地だと暑いので、肩部分のみ裏地ありの“背抜き仕立て”になっています。
通気性いいですね!

内ポケット

内ポケット
奥が深い内ポケット・・・。
スーツによっても様々で、イラストはほんの一例です。

スラックス

お次はスラックスです!
スラックス

ベルトループ(ベルトを通すヒモ)

ベルト
ベルトループは6~7つ辺りが一般的です。
(前面2つ、側面2つ、背面2つなど)
ベルト自体の穴は5つが多く、奇数の真ん中の穴で留めると綺麗に見えるそうです。

タック

タック
意図的に作られたヒダのこと。
タックが多いほどヒップに余裕が出来るため着心地が楽になります。
ノータックであれば細身になるそうです。

クリース(センタープレスライン)

スラックスの中央の折り目です。
これがあると一気にスーツ感増しますね!脚も長く見えます。

ターンナップ

スラックスの裾の折り返しです。
わざと折り返しを見せるダブルと、
折り返しのない(表面に出さない)シングルがあります。

スラックスの背面

スラックス雑多
尻のポケットは左右ありますが、左にだけボタンがついています。
これは利き手が右の人が多いためだと言われています。
(右側のポケットしか使わないように。)

ファスナー

スラックスのファスナーの上にはまずフロントホックがあり、その内側・外側をさらにボタンで留めるようになっています。
三重構造ですね。

その他

ネクタイ

ネクタイ

ネクタイの柄も奥が深すぎるのであえて触れません。

センスが出る場所なので、キャラクター分けにも使えそうですね!

ネクタイの剣先はウエストラインまで(ベルトにかかるくらい)です。
結び方も色々ありますが、どれも“○○ノット”という名がついています。
結び方で結び目の大きさや形が変わりますね。

靴

ヒモつき

ヒモ穴は5こくらい。
足の甲にシンプルなステッチがあるタイプや、そのステッチに円形の模様(穴飾り)が付いているタイプなど様々。
ステッチのないタイプもあります。

ヒモなし

ヒモがない代わりに、甲に太めベルトとバックルがついています。
ベルトが2本になっているタイプもあります。

シャツ

シャツ
襟先はジャケットの中へ入れます。
背面にヨークと呼ばれる布の切り替えが入っており、その切り替えからプリーツ(タック)が入っています。

シャツ袖口・前立て
メンズスーツの袖口はジャケットよりシャツが長くなります。
腕には剣ボロと呼ばれる袖開き(腕まくり用)のボタンがあります。

ベスト

ベスト
スリーピーススーツに付いてくるベスト。
ウエストを絞るためにフロントダーツが入っています。背面にはベルト。
肩部分は、わざと実際の肩幅よりも狭くカットされています。

番外編・レディーススーツ

レディーススーツ
メンズスーツと異なる点はたくさんありますが、わかりやすいのはジャケットのボタンを全部留めるのが主流なところですかね!
というのも元々1ボタン(多くとも2ボタン)なので、捨てボタンがないんですね。

シャツの襟先をジャケットから出して良いのもレディーススーツの特徴です。

袖先も、ジャケットからシャツを出さないという点がメンズスーツとの違いですね。

メンズスーツと比べて制限や明確なルールが少ないので描きやすそうではあります。
あとはネクタイがない分、小物や裏地の柄にキャラのセンスが出そうですね。

いかがでしたか?

日常で着ていても、こんなに各部位に名前がついていることは知りませんでした。
いやぁ、今までいかに意識せずに描いてしまっていたかわかりますね。
描くの練習しなければなーと。(^_^;)

ちゃんとしたイラストも描いてまたの機会にアップしたいと思います。

ではでは、今回はこのあたりで!

スーツ雑多

参考文献

落合正勝(2004)『[新版]男の服装術 スーツの着こなしから靴の手入れまで』PHP研究所.

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