あらすじ
グレイス=フィールドハウスという孤児院で暮らすエマは、血のつながりは無いけれど、大好きな家族と幸せな毎日を過ごしていた。
しかし、彼女たちの幸せな日々は、突如終わりを告げる。
孤児院の真実を知ってしまった彼女たちの運命は・・・
子どもたちが絶望に立ち向かう、脱獄ファンタジー。
登場人物
エマ(主人公)
運動が得意で元気で家族思いな11歳の女の子。
ノーマン
頭が良く落ち着きのある11歳の男の子。
レイ
クールで物知りな11歳の男の子。
ママ(イザベラ)
孤児院の子どもたちの親代わりの女性。
ドン
エマたちより1つ下の年長の背が高い男の子。
ギルダ
エマたちより1つ下の年長のメガネをかけた女の子。
食人鬼
施設で育った子どもを人肉として回収する。
どうやらママより上の管理者ような存在のようす。
ネタバレ感想
予定通り、ノーマンは、GFハウスから逃げたフリをして下見に向かいます。
ドンとギルダが作ってくれたロープを使って、GFハウスを囲む塀の上へと駆け上る。
しかし、塀に上ったノーマンはその先の光景を見て立ちすくんでしまいます・・・
GFハウスでの自由時間が終わり、ママが子どもたちを集めますが、そこにはノーマンの姿はありません。
年下の子どもたちはざわつきますが、これを首謀したエマ達は、ママは油断していたはず、この計画には気づいていない、発信器の反応を見ても、ノーマンはレイの渡した機械で発信器を壊しているはずだと、計画の成功を祈ります。
絶対見つかりっこない。
隠し通す。
そのはずだったのに・・・
ノーマンはママの元へと戻ってきてしまうのです。
「逃げるつもりはない」
そう言い放つノーマンに、どういうことなのか把握できないエマとレイは、絶句します。
ノーマンは、今夜出荷されてしまいます。
時間がもう無い・・・
ノーマンは、自分が塀を上って知った情報を共有してくれるのですが、
塀の向こうは「崖」
降りることも、渡ることもできない深く大きな崖です。
そして塀はどこまで繋がっているのか、沿って歩いてみたこと。
隣にはGFハウスと同じ光景が広がっている。
このハウスは複数ある農園の中のひとつだった。
そして、崖に囲まれたGFハウスの対岸、外へとに繋がる唯一の架け橋は、GFハウスの「本部」があるであろう場所・・・
「逃げるならここ」
最後に、レイに発信器を壊す機械を未使用のまま返します。
「最初から戻るつもりだった」ノーマンは、自分が消えることで、脱獄のリスクが上がること、エマやレイが危険になることを理解していた。
だから、2人を死なせないためにこの選択を決意した・・・
「今までありがとう
二人のおかげでいい人生だった」
そう言って、ノーマンは2人を抱きしめ、この場所から去っていくのでした。
「みんなで逃げよう」と言ったエマの理想がここで終わってしまうのか・・・
最後に抱きしめて感謝を伝えるノーマンに涙が出てしまいました。
お互いがお互いを想うがゆえに、どこかですれ違ってしまう・・・しょっぱいです。